土壁〜竹小舞掻き〜
上棟後、2つの大型台風に直撃をされながら工事進行中(泣)
プロポーションがわかる様になってきた
西美薗の家の壁は土壁(つちかべ)。
土壁って・・・何か昔っぽい・・・・ボロボロしそう。
ちまたの「土壁のイメージ」はそんな感じかな。
そんなイメージの土壁を自宅に選んだ理由は2つ。
一つ、夏ヒンヤリ&冬ほっこり過ごしたい
二つ、未曾有の地震が発生しても家族の命は守る!
まずは土壁の持つ機能の1つ「圧倒的な吸水性能」
毛細管現象によって室内の湿気を吸い取り、夏場のジメジメ感を減らします。
6㎝位も厚みのある土壁の実力は相当なモノ。
あと「熱を蓄えられる力」も大事。
夏場は外壁で「遮熱&通気&断熱」しますが、最終の土壁で更に熱を奪ってヒンヤリ。
冬場は、薪ストーブの輻射熱を「蓄熱」し、壁からもほんわか温もりが伝わって幸せ。
お蔵(土蔵造り)をイメージするとわかりやすいかも知れません。
そして「粘りに粘る壁」
厚みのある貫を入れた土壁は、構造用合板や筋交いと同じ「耐力壁」の仲間です。
強度としては小さいのですが、「粘る」という計算上では評価されない特性を持ってます。
ここである想定を。
予想もできない大きな地震によって建物が倒壊するまでの状態になったとします。
他の耐力壁は一旦破壊されると全く効力は無く、倒壊するのみ。
一方土壁は、壁の中の貫が「つっかえ棒」の役割をして微力ながら粘りに粘るのです。
粘る=倒れにくい=脱出できる時間が稼げるという事になるのです。
もちろん、建物が倒れない様にしっかり固める事が前提ですけどね。
そんな魅力たっぷり(?)の土壁はこんな感じで作られます。
まず、貫と柱を楔(くさび)で締付け、
間渡し竹(丸竹)で骨組みを作り
わら縄で間渡し竹に小舞竹(割り竹)を編み込む
ちなみにこの編み込む作業を「小舞を掻く(かく)」と言います。
どうして掻くと言うのか判らず現在調査中。
知っている方がいらっしゃったら是非教えて下さいね。
この竹小舞掻きが終われば、土の荒壁付けになります。
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